名城大学農学部附属農場 遺伝資源データベース

イシモチソウ

Drosera peltata Smith

造園

モウセンゴケ科

イシモチソウは、湿地周辺に自生する食虫植物で、葉の繊毛に小石が付着し安いところから「石持ち草」と命名された。

絶滅危惧植物[環境省レッドリスト:「準絶滅危惧」(放置しておくと絶滅危惧に移行するもの)、愛知県、三重県、静岡県等:「絶滅危惧Ⅱ類」(放置するとすぐに絶滅危惧1類に移行するもの)]に指定されている

本種の分布は、日本から台湾、中国、韓半島。日本では、関東以西の本州・四国・九州に見られ、各地で絶滅しつつあるために、環境省や多くの県で「準絶滅危惧」、「絶滅危惧Ⅱ類」などに指定されている。愛知県下では僅か数箇所の自生が知られるのみで、その1ヶ所が春日井市内の本学農場本館屋上のイシモチソウ群落である。したがって本種は、名城大学、春日井市にとって、共に貴重な植物であるといえる。

本学農場本館屋上のイシモチソウ群落は、本館が建築された昭和16年当時、構内の湿地周辺から土を持ち上げて草地を作ったことに始まる。屋上全域にイシモチソウ分布が見られた20年ほど前には、推定1万株が存在していた。屋上の高温・乾燥という過酷な環境で、湿性の食虫植物が生きながらえたことは驚きに値し、また世界に類を見出せない。しかし近年、猛暑が続くなど、屋上のイシモチソウ群落も衰退の傾向にあることは注意しておかねせねばならない現象である。